北海道左官業組合連合会 講習会
3月12日(土) 北海道札幌市 札幌市産業振興センターに於いて、
日左連 北海道左官業組合連合会主催の講習会が開催されました。
「TOP of SAKAN」 と題して、
現代漆喰の第一人者 植田俊彦氏、
大津磨きのエキスパート 小沼充氏
蛇腹引きの名工 荒井平氏をゲストに迎えて、
ハイレベルな実演が行われました。
素晴らしい会場です!
開催にあたり、北海道左官業組合連合会青年部長の中屋敷剛氏(中屋敷左官工業(株))
の司会で、講師の紹介と実演の説明がありました。
多くの参加者で埋まった大きな会場は左官パワーが溢れています。
実演が始まり更に熱気が増して来ました。
熱い視線を浴びながら土佐漆喰の技を披露する植田氏です。
大津磨きの引土を見事な鏝さばきで塗り付ける小沼氏です。
現場引き蛇腹の施工を実演する荒井氏です。
それぞれのカリスマ職人の華麗な技に参加者の視線が釘付けになります。
ノロ掛け前のきっちりと押さえ込んだ下地に手の平で触れることで、
その精密な押さえ具合と質感を感じ取る皆さんです。
北海道の左官職人さんの積極性が感じられた一コマでした。
パネルを掛け持ちで、現代大津磨きを披露する小沼氏です。
植田氏の解説で漆喰の施工が無限にアレンジが可能なことを表現しました。
中屋敷左官工業(株)の佐藤氏(中央)も加わって、
左から、土佐漆喰磨き、現代大津磨き、大津磨きと最終仕上げ段階に入り
力と気合いのこもった押さえ技を展開していきます。
見入る人々の体も一緒に動いているようです。
いつもながらその仕上がり精度はバツグンで、講習会で披露するのは
なかなか難しいと言われる大津磨きの技を参加者の目に焼き付けています。
様々な会場の条件を的確に判断し、材料の調合、作業工程のタイミングを
素早く見極めて見事に収める、さすがの匠の仕事振りです。
現代大津の輝く仕上がりに見入る参加者です。
その出来映えに何かを得た瞬間でしょうか?
その表情にも左官職人の気質が輝いていました。
札幌の熱い一日は瞬く間に過ぎていきました。
外は雪景色で白い世界が広がっています。
熱気溢れる会場と、外はきりりと冷たい締まった空気!
北海道ならではの爽やかな講習会は、正にTOP of SAKANの
魅力が花咲いた素晴らしい内容でした。
札幌に集結した北海道の建築士会の皆様、左官職人の皆様、
参加者の皆様の左官愛、職人魂を大いに見せていただきました。
ありがとうございました。
また、北海道左官業組合連合会の皆様、事務局の皆様、中屋敷剛様、
大変お世話になりありがとうございました。
※ソムリエ雑記再録のため現在と異なる情報が掲載されている場合がございますのでご了承ください。
冨澤 英一
富沢建材株式会社代表取締役。1953年東京都中野区生まれ。昭和26年に父が創業した建材店を2代目として継ぐ。顧客であった左官・故榎本新吉さんに幼少のころから可愛がられ、その縁で『左官教室』元編集長・小林澄夫さん、左官・久住章さん、全国各地で活躍する多くの名工、名人に出会う。以降、左官の技や自然素材に惹かれ、熱心に各地に足を運び、そこで産出する土や砂、石灰などの左官材料を集め、販売している。