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投稿日2010年11月20日

西川和也 パオ連続講座

10月24日(日) 第8回パオ連続講座が開催されました。
今回が最終回となる連続講座の大取を努めるのは、
伊勢のカリスマ左官 工房カズ 西川和也氏の登場です。

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千秋楽を迎え、会場は顔馴染みのお客様も増えて左官ムードが高まっています。
連続講座が大成功の表れですね。

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さあ、西川和也氏のご登場! お題は 「素朴な左官」 です。

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西川氏と言えば伊勢神宮ですね。
お伊勢さんには氏の左官技があちらこちらで輝いてます。
内宮の入り口に架かる宇治橋の手前には見事な90㎡の洗い出しが
施工されています。
玉砂利も、そしてここを通れば心も綺麗に洗われると言う訳です。

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皆様ご存じ、お伊勢参りに欠かせない「赤福」様の赤福餅。
そしてお客様を迎える真っ赤な かまど です。
毎年兄弟子の尾崎孝行氏と一緒に塗り替えている究極の作品で、
伊勢参りに見えたお客様の心と体を癒してくれる美しい かまど です。

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お伊勢さんパワーを発しながら熱く語る西川氏です。

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その他、店舗、住宅、美術館等、あらゆる場所で活躍されています。

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大きな壁面に施工された黄大津壁です。

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そこに施された虫籠窓(むしこ)窓です。
他にも大きさとデザインの違う作品がいくつもあります。

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以前にもご紹介した西川氏の傑作で、杯をデザインした黄大津の磨きです。

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どうですか、この粋なこと!
裏の室内側はワラを浮き出させた土壁で同じデザインで仕上げてあります。
お施主様がさぞお喜びになった事でしょう。

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こちらは法仏殿です。
伝統的な日本建築の修復もお手の物で、基本的な線・面を大事にして、
非常に高い精度で仕上げてあります。

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西川氏曰く、
「一番言いたいことは、左官と言うのはもっと身近なもので昔からあるものです。」
伊勢磨きの真髄を世に知らしめるカリスマ左官の素朴な言葉!
「素朴な左官」 がそこにありました。

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じっと見ていると生き生きとしていて呼吸をしているようにも感じられますね。
西川氏の究極の技と、伊勢で育まれた素晴らしい素材が生み出す、
美しい作品です。
これが壁になるのですからたまりません!!

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受講者に囲まれ質問攻めに遇う西川氏です。
一つ一つ丁寧に答える姿は仕事に自信を持つカリスマのオーラが溢れていました。

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そしていよいよフィナーレを迎え、西川和也氏、座長の木村謙一氏を囲んで
楽しい懇親会です。
西川氏には弊社の講習会でかまどの磨きをお世話になりました。
何しろ面倒見の良い人なんです。
この人柄に多くのファンがいるのも当然ですよね。

三重県、伊勢は左官にとって幸せなところだと話してくれました。
伊勢の独特な工法は左官業界注目の世界です。
そして更に伊勢磨きやその他の工法を進化させ、知恵を使って
自分たちの力でやり遂げる姿勢に大きな感銘をうけました。

農業も営む西川氏、やはり土に触れることが生き甲斐なんですね。

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さらに2次会・・・時間も忘れ夜が更けていったのでした。

西川和也様、ありがとうございました。

木村謙一様、安仲卓二様、パオ8回連続講座、最高でした。
「左官仕事 どろり 好奇」 車座で日本を代表する8人のカリスマ左官職人と
身近に触れることの出来た左官ライブ、今年一番の思い出に残るイベントでした。
素晴らしい企画に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

※ソムリエ雑記再録のため現在と異なる情報が掲載されている場合がございますのでご了承ください。

土と石灰のソムリエ

冨澤 英一

富沢建材株式会社代表取締役。1953年東京都中野区生まれ。昭和26年に父が創業した建材店を2代目として継ぐ。顧客であった左官・故榎本新吉さんに幼少のころから可愛がられ、その縁で『左官教室』元編集長・小林澄夫さん、左官・久住章さん、全国各地で活躍する多くの名工、名人に出会う。以降、左官の技や自然素材に惹かれ、熱心に各地に足を運び、そこで産出する土や砂、石灰などの左官材料を集め、販売している。

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