大江戸左官祭り 大成功!
平成24年4月13日(金)14日(土)15日(日)
晴海トリトンスクエアにおいて、
遂に 『大江戸左官祭り』 が開催されました。
主催/日本左官会議 東京都左官職組合連合会青年部平成会
左官を考える会
協力/(社)東京建築士会 (一財)住まいづくりナビセンター ?建築資料研究社
?風土社 ?建築資料研究社 (有)アイシオール
協賛/?イケダコーポレーション 四国化成工業? 村樫石灰工業?
田川産業? 富沢建材?
3日間の来場者、約1万人を迎え、
東京の最高の会場で繰り広げられた日本最大の左官のお祭り。
そのビックステージは如何に・・・。
初日のスタートは10時から2Fグランド広場において、
伊勢磨き・洗い出しのかまどづくりの実演が行われました。
久住章氏が登場!氏が語るスーパーテクニックの解説に、
会場は興奮モードに包まれてきました。
どうですか、最初からこの盛り上がりです!
多くの参加者が注目します。
三重県から松木憲司氏、西川和也氏が駆け付け、
伊勢磨きのテクニックを存分に披露していただきました。
いつもながらのエンターテイメント振りを発揮!
お二人の気の合った技と言葉の応酬で、時には笑いを誘いながら
見ている人の興味が更に増してくる魅力的な実演でした。
そして圧巻だったのは九州のカリスマ左官、
荒木富士男氏の洗い出しのスーパーテクニックの実演です。
初めて拝見する氏の繊細かつ、確実な手の動きに
目も心も奪われてしまいました。
鏝で砂利を均等に揃え、石目を出す時は刷毛を使って周りを汚さない
究極の技で作業を進めていきます。
洗い出しの見事に目の揃ったフィニッシュに、思わずため息が・・・。
素晴らしいの一言、
スポットライトを浴びる荒木氏はカッコ良かったです!
大江戸左官祭りの立役者発起人代表の、東京 小沼充氏です。
氏が解説する一言々に奥深い技の凄さが現れています。
その後、16時から 建築家 宇野勇治氏による、
研究討論会 「科学的に見た土の家」 が開催されました。
満員御礼で新しい建築の姿を考える切り口新たな講話となりました。
その他今回の企画では、大掛かりな泥団子教室、映画上映会、
久住章氏、原田進氏、挾土秀平氏、久住有生氏による座談会、講演会、
スライドショー、一般の方の塗り壁体験、夜の交流会など盛り沢山な
内容となりました。
各イベント全てが早くに定員締め切りになるなど注目の大江戸左官祭りです。
私は今回ブース担当だったのでその場から離れる事が出来ず、
全ての見学は出来ませんでした。
心の底から 残念!
翌日14日(土)から15日(日)にかけて、北は北海道から南は九州まで
全国から集まった80名以上の腕自慢の若き左官職人が技を競い合う、
左官講習会が行われました。
まだ朝9時半過ぎだと言うのに、この人だかりです。
日中はもっと多くの入場者で賑わいました。
京都の山本忠和氏もデモンストレーションで注目の人となっています。
土物、磨き、創作物など、自前の材料を持ち合わせて
得意技で勝負、左官の表現は無限です。
実際の現場の様な大技に注目です。
両日とも昼前後は人の垣根越しに見学する状況でした。
なかなか見る事の出来ない磨きの伝統工法に周りから、
驚きと、感動の声が上がります。
左官の魅力に取り付かれた人々の様子です。
泥団子教室のスペシャリティー、佐藤醇一氏、伸治氏親子と
三木きよ子氏による、本格派泥団子教室も参加者が180名を超える
大盛況のイベントとなりました。
小さいお子さんから大人まで皆夢中で団子を磨きます。
榎本新吉親方も登場!
榎本節炸裂で迫力の泥団子教室になっています。
厳しいけど楽しいお言葉には、左官愛が溢れているのです。
鏝のブースでは、実際に鏝を作っている鏝鍛冶の梶原鏝製作所様、スギタ様、
左官道具販売の?関忠様に、ご参加頂きました。
左官職人ばかりではなく、フレスコ画家、一般の方など多くの方が
興味を持って鏝を手に取られていました。
弊社も出展させて頂き名工の塗り板作品、色土のボトルなどを展示し、
同時に書籍、「どぞうの絵本」と「土のコレクション」の販売も行いました。
土佐漆喰のご指導を頂いている、高知二十日会の伊野郁雄様に
この度お土産でいただいた土佐赤磨きのミニかまどです。
どうですか、この感動の出来具合!
展示させていただきブースに花を添える事が出来ました。
本当に多くの方々にお越しいただきました。
今回の来場者の中には、お施主様がとても多く、
「左官を理解するには今までに無いとても良い機会ですね」と、
有り難い感想を伺う事が出来ました。
土壁、漆喰壁の施工方法や、リフォームの対応など突っ込んだ質問が多く、
こちらが勉強になる事も沢山有りました。
熱心に説明を聞いて頂きとても盛り上がった嬉しい、楽しい展示ブースでした。
他社メーカー様のブースも多くの方々の注目を浴びていました。
大江戸左官祭りの締めくくりとして作品賞を発表する時がきました。
メーカー様、カリスマ左官の皆様の凄い提供品が沢山あります。
弊社も富沢建材賞としてLED作業灯をご提供させて頂きました。
提供者各自が作品を審査します。
私は仕事の丁寧さがしみじみと感じ取れる素晴らしい磨きを見せてくれた、
和歌山の白本一氏に決定!
とても喜んで頂きました。
実はもう一人富沢建材賞を差し上げたかった方がいます。
滋賀県のカリスマ左官貴公子 小林隆男氏です。
さすが全国の左官の指導者であると同時にまとめ役、
会場では一生懸命作品と取り組む若手に的確なアドバイスをするかたわら、
手にする鏝をモップに持ち替えて汚れを残さぬように、大津磨きならぬ床磨き・・・。
人の為に出来る事を常に考える小林氏の姿勢に脱帽です。
また一つ心に残る温かい物語でした。
3日間の前代未聞の大イベントも無事に終了しました。
本当に素晴らしい大江戸左官祭りだったと思います。
話し切れないほどの盛り沢山な出来事は、いつまでもず~っと語り告がれる
事でしょう。 左官の未来に向けて新しい時代の幕開けです。
左官 万歳!!
ありがとうございました。
平成会の原田宗亮会長様、平成会の皆様、
長期間の準備や会場での段取り、
本当にお疲れさまでした。
お陰様で大成功の大江戸祭りになりました。
平成会 万歳!!
ありがとうございました。
冨澤 英一
富沢建材株式会社代表取締役。1953年東京都中野区生まれ。昭和26年に父が創業した建材店を2代目として継ぐ。顧客であった左官・故榎本新吉さんに幼少のころから可愛がられ、その縁で『左官教室』元編集長・小林澄夫さん、左官・久住章さん、全国各地で活躍する多くの名工、名人に出会う。以降、左官の技や自然素材に惹かれ、熱心に各地に足を運び、そこで産出する土や砂、石灰などの左官材料を集め、販売している。